ガラスの熱割れについて

投稿 熱割れとは1200x630

ガラスの熱割れ

”ガラスの熱割れ“って日常生活の中では、あまり聞きなれない言葉だと思います。窓ガラスフィルムを貼るときには、注意事項としてこの”熱割れ“というキーワードが出て来る事があります。ガラスの熱割れというのは、ガラスの表面にできる温度差が原因で起きるひび割れの現象です。
例えば、窓ガラスに直射日光が当たると、当たっている部分は熱を吸収して膨張します。一方、サッシに埋もれている部分など日光が当たっていない部分は低温のまま膨張しません。その結果、膨張しようとしている部分と、膨張せずにそれを引っ張る部分ができ、ガラスにヒビが入ってしまいます。これがガラスの熱割れの原因です。ガラス内での温度差が大きくなればなるほどガラスの膨張率の差も大きくなるので、熱割れのリスクも高まります。ガラスの場所や環境によっては、温度差が出来やすくなっている事もあるため、その場合は熱割れを防ぐ対策が必要になります。

※熱割れについて、もう少し説明します。窓に取付けられた板ガラスが、日射を受けた場合、ガラス中央部は早く温度が上昇します。一方、サッシにはめ込まれた周辺部分は、日射を受けず、サッシや躯体(クタイ)への放熱もあるので、温度上昇が緩やかになります。その為、ガラスの中央部と周辺部分とでは温度差が生じ、中央部が膨張しようとするのに対して、周辺部分は低温の状態な為、膨張しません。この結果、周辺部分が中央部の熱膨張を拘束する事となり、周辺部分に引張応力が発生します。このようにして発生する熱応力(周辺部分の引張応力)が、そのガラス固有の強度(許容応力)を越えると、板ガラスを破壊します。この現象を「熱割れ」と呼んでいます。また、「網入りガラス」、「複層ガラス」などの特殊なガラスは、許容応力が低い傾向にありますので、これらに遮熱系や目隠し系などの日射熱を吸収しやすいフィルムを貼り付けると、熱割れ現象が起こりやすくなると言えます。※熱割れの仕組み➡引張応力(ガラスにかかる負荷)

窓ガラスフィルムを施工するにあたって

窓ガラスの種類や、方角(向き)設置環境によって温度差は変わります。そのため、ガラスとフィルムの組み合わせによっては、ご希望の窓ガラスフィルムが貼れないケースが出てきます。フィルムを貼ることで、ガラスそのものの熱割れのリスクをより高めてしまう場合があるからです。そのため、事前に現地調査を行って、窓ガラスの採寸等と同時に熱割れの可能性(リスクの大小)等も、確認させて頂いております。さらにご希望に応じて、サンプルのお渡しも無料で行っております。ぜひ一度お問い合わせ下さい。