網入りガラス・線入りガラス
ちょっとガラスの話
ガラスには磨(みがき)と霞(かすみ)があり、磨は製造時にガラス表面を磨いている為、透明です。一方、霞は視界を遮るタイプになっています。
網入りガラスとは、ガラスの中にワイヤーが入ったガラスのことで、火災時にガラス破片の飛散防止を目的とした防火設備用のガラスです。
網入りガラスの名前の他にも「線入りガラス」「ワイヤー入りガラス」「防火設備用ガラス」とも呼ばれています。種類は大きくわけると3タイプで、ヒシワイヤー、クロスワイヤー、プロテックス(線入り)になります。【※ガラスメーカーによって言い方が異なります】
いわゆる網入りガラスがヒシワイヤ、クロスワイヤで、線入りガラスがプロテックスという事になります。磨ヒシワイヤと磨クロスワイヤは火災時に破損した場合に、網によって破片を抑えることのできるガラスです。線入りガラスは網入りガラスと違い、防火設備には認定されていません。しかし通常のガラスに比べて、割れた際の飛散が少ないです。
網入りガラスは、火災で破損した場合でも中に封入されている網により破片を支え崩れ落ちたり、孔があいたりするのを防ぎます。火災や火の粉の侵入を遮断し開口部からの延焼などを防ぐ効果があります。
熱割れとの関連
網入りガラスは熱湯をかけた程度では割れませんが、実は、熱自体にはあまり強くありません。ガラスは熱くなり過ぎるとひび割れする性質を持っています。いわゆる「熱割れ」というものです。網入りガラスはガラスよりも温度が上がりやすい金網が入っているのがボトルネックになります。金網は熱の膨張率もガラスとは違い、熱割れが発生しやすい性質があるのです。網入りガラスに熱吸収率の高い遮熱フィルム等を貼ると、よりガラスに熱がたまりやすくなるので、熱割れする可能性がさらに上がり、リスクを高めてしまいます。
※網入りガラスにフィルムを貼る場合は、設置場所や用途によって上記のような事も注意して選択する必要があります。熱割れ計算等を行い、リスク等十分ご理解された上で施工される事をお勧め致します。遮熱フィルムでも諸条件はありますが、透明度の高いフィルムや外貼り用フィルムで施工が可能な場合もございます。一度ご相談下さい!